カーポート
車を守る!カーポートの台風対策とは

茨城県で外構工事を手がけるリバーガーデンです。
毎年夏から秋にかけて茨城県でも多くの台風被害が増えており、風が強まるたびに「うちのカーポートは、大丈夫だろうか」と心配になる方が多いのではないでしょうか。
実際、カーポートは強風や突風の影響を受けやすく、屋根材の飛散や支柱の破損といった被害が多く報告されています。
そこでこの記事では、外構のプロである私たちリバーガーデンが、台風に強いカーポートの選び方や補強方法、台風後の点検のコツまで幅広く解説します。
目次
台風によるカーポート被害の実態

カーポートは屋外の設備であり、強風や飛来物によるダメージを受けやすい構造物です。
特に台風が起こす突風により、支柱や屋根材が壊れたり、最悪の場合は全体が倒壊してしまいます。
被害の種類 | 原因 | 主な影響 |
---|---|---|
屋根材の飛散 | 強風による浮き上がり・固定不足 | 周囲への飛来、破損、二次被害 |
支柱の倒壊 | 基礎の劣化・風圧に対する強度不足 | 車両や建物への直接的損傷 |
ボルトやパーツの緩み | 長年の使用による劣化 | 屋根材の不安定化、支柱のぐらつき |
特に近年では暴風域の勢力が強く、茨城県沿岸部では風速30〜40m/sを超えることが珍しくありません。
それにともない、従来のカーポートでは台風に対応しきれないケースが増えており、より突風被害に強い製品や補強対策が求められているのです。
台風に強いカーポートの選び方

台風の被害を未然に防ぐには、丈夫な構造のカーポートを選ぶ意識が大切です。
しかし、どんな点に注目して選べばよいか分からないという方が多いのではないでしょうか。
ここでは、台風に備えたカーポート選びでチェックすべき2つのポイントをご紹介します。
片側支柱型と両側支柱型はどちらが強い?
カーポートの構造には、主に片側支持型と両側支持型の2種類があります。
支柱の位置や数によって風への強さが変わるため、それぞれの特徴を理解してカーポートを選びましょう。
構造タイプ | 特徴 | 耐風性 | 向いている敷地 |
---|---|---|---|
片側支持型 | 支柱が片側のみで車の出し入れがしやすい | △やや弱い | 狭小地・車庫スペースが限られる場所 |
両側支持型 | 両側に支柱があり、全体をしっかり支える | ◎非常に強い | 風当たりが強い場所・長期使用を想定する場合 |
シンプルな片側支持型は強風に弱い
片側支持型は、支柱が片側にのみ設置されるシンプルな構造のカーポートです。
車の乗り降りや出し入れがしやすく、見た目がすっきりしますが、風を受ける面積が大きいため暴風への耐性はやや低くなります。
狭い土地や駐車スペースが限られる場所でよく設置されていますが、強風が起こりやすい地域では追加で補強施工をしておくほうが良いでしょう。
風に強く安定感のある両側支持型
両側支持型のカーポートは、屋根の両側に支柱が配置され、梁が屋根全体を支える構造になっています。
風圧や強風の影響を受けにくく、風当たりが強い沿岸地域や、長期間使用する場合に特に安心です。
ただし、支柱が両側に広がるぶん、敷地の幅を確保できないと設置が難しいので、事前に設置予定地のスペースと風当たりをチェックしておく必要があります。
各製品の耐風圧強度を比較する
次に重要なのが、カーポートの耐風圧強度です。
ここで使われるm/s(メートル毎秒)は、1秒間に何メートル進むかを表す速度の単位で、風速や移動速度の測定によく用いられます。
これは風速に対してどれだけ耐えられるかを示しており、製品ごとに定められています。
耐風圧強度 | 風速の目安 | 特徴 |
---|---|---|
34m/s | 一般的な住宅地向け | 小〜中型台風には対応可 |
42m/s | 強風地域対応型 | より高い安全性を確保 |
46m/s以上 | 台風常襲地域対応型 | 九州・沖縄や沿岸地域に推奨 |
一般的な台風は風速33m/s程度であり、34m/sほどの耐風圧強度があれば問題ありません。
しかし、最近では最大瞬間風速が40m/sを超えた例があるため、心配な地域では風速46m/s以上対応の製品を選ぶと、屋根の飛散や支柱の倒壊リスクを大幅に減らせます。
購入時にはカタログや商品説明書の「耐風圧○○m/s対応」という部分を必ず確認しましょう。
カーポートの補強方法

すでに設置済みのカーポートでも、追加で補強工事を行えば、強風による被害を防ぐことが可能です。
ここでは、比較的簡単に行える補強方法として、屋根材ホルダーの設置と母屋補強材の導入について解説します。
補強方法 | 目的/役割 | メリット |
---|---|---|
屋根材ホルダーの取り付け | 台風時に外れやすいポリカーボネート屋根パネルを、ホルダーで骨組みに固定し、強風による飛散や損傷を防止する | ・工具を使って約10~15分でDIY可能 ・低コストで効果的 |
母屋補強材の活用 | カーポートの横方向の梁に補強材を取り付け、台風などの突発的な風圧に耐えられる強度を確保し、支柱や屋根のたわみを抑える | ・骨組み全体の耐久性が大幅にアップ ・外観への影響が少なく長期間使える |
屋根材ホルダーの取り付け
台風によるトラブルで特に多いのが、屋根材の飛散です。特にポリカーボネートのような軽量で人気が高い屋根パネルは、強風で外れるリスクがあります。
こういった被害を防ぐには、屋根材ホルダーをカーポートの骨組みに取り付け、強風時にあおられにくくする補強工事が効果的です。
特に築10年以上のカーポートでは屋根材ホルダーが取り付けられていない場合が多いので、台風対策として後付けすると安心につながります。
母屋(もや)補強材の活用
母屋とは、カーポートの屋根を支える横方向の梁です。
この部分の強度を高めればカーポートの構造全体が強くなり、突発的な風圧に耐えたり、支柱のぐらつきや屋根のたわみを軽減する効果が期待できます。
なお、母屋補強は専門知識が必要になるため、補強材の選び方から設置工事まで、外構業者へ相談しましょう。
台風接近時に自分でできる対策

台風対策は、いざ強風が吹き荒れる前にどれだけ準備できるかが大切です。
特にカーポートは、普段は見落としがちな小さなネジの緩みや、飛来物の有無が被害を大きく左右するので、自分でできる台風対策をしておく必要があります。
ボルトやネジの増し締め
増し締めとは、カーポートのボルトやナット、ネジを再度締め直し、適切な強度を確保する作業のことです。
各部品は時間の経過や使用によってわずかに緩んでいくため、放置すると台風でパーツが外れたり、大きく揺れて屋根材の飛散や支柱のゆがみを引き起こす原因になります。
チェック箇所 | 内容 |
---|---|
支柱の根元 | 地面との接続部分がぐらついていないか |
屋根のフレーム | ネジ・ボルトにサビや緩みがないか |
屋根材の固定具 | 浮き・割れ・外れがないか |
増し締め作業は、六角レンチやモンキーレンチがあれば10〜15分程度で行える作業です。
支柱の根元や屋根フレーム固定金具などの要所は、揺れや緩みがないか目視しながら点検し、必要に応じて締め直しておきましょう。
一見問題がないように見えて、強風で一気にゆるみが進む可能性があるので、台風の季節になる前に一度チェックし、気になるようなら外構業者に頼んでしっかり確認してもらうと安心です。
周囲の整理整頓
台風によるトラブルでは、庭や周辺に置いてある物が強風で飛ばされ、カーポートを直撃して破損する二次被害がよく発生します。
飛来物になりやすい物 | 対策 |
---|---|
自転車・バイク | 必ず倒して固定するか屋内へ移動 |
ゴミ箱・プランター | ロープで柱に結びつけるor屋内へ避難 |
物干し台・軽量ラック | 事前に取り外して風の当たらない場所へ |
特にプラスチック製やスチール製の軽いゴミ箱やプランターは、想像以上に遠くまで飛ばされやすいため、注意しなければなりません。
飛ばない・飛ばせない対策と、飛んでも安全な環境を整えることで、カーポートの安全を守りましょう。
台風後に行いたい点検と保険申請

台風が過ぎ去ったあと、実は目に見える破損がなくても、内部構造や接合部が弱っているかもしれません。
まずは破損の有無を把握し、その後に業者による点検と保険申請を検討しましょう。
カーポート被害の確認ポイント
カーポート全体を点検するには高所作業が必要で、自力でやろうとするのは危険です。
台風後は無理をせず、高所や細部のチェックはプロの手を借りて行いましょう。
点検箇所 | 確認内容 |
---|---|
屋根材の固定部 | 緩み、割れ、欠落がないか |
支柱と基礎部分 | ぐらつき、亀裂、傾きなどの異常がないか |
接合パーツ類 | ボルト・ナットの緩み、サビ、腐食がないか |
周辺構造物との干渉 | 飛来物や落下物による損傷がないか |
カーポートの台風被害は見た目には分かりづらい破損が多く、放置すると、次の台風で大きなトラブルに発展するおそれがあります。
点検後は、必要に応じてメンテナンスや補強プランの提案を受けながら、次回の台風へ備えましょう。
火災保険が適用になるケース
台風による被害が発生していた際、火災保険や自動車保険を活用できるケースがあります。
ただし、適用条件や被害箇所の写真撮影、報告書の作成といった工程が多いため、保険の申請経験が豊富な外構業者のサポートを受けるとスムーズです。
保険の種類 | 対象となる損害例 | 注意点 |
---|---|---|
火災保険(風災補償付き) | 屋根材の飛散、支柱の折れ、破損 | 申請期限内に報告が必要(原則30日以内) |
自動車保険(車両保険) | 飛来物による車両の損傷 | 一般型の車両保険でないと対象外の可能性あり |
火災保険に風災補償がついている場合、屋根材の飛散や支柱の折れ、破損など、台風の被害が保証されます。
また、自動車保険では飛来物によって車両が損傷したら補償が出るケースがあるため、契約内容を確認してみましょう。
安心・安全なカーポートライフのために

カーポートは日常的に使う設備でありながら、点検や補強が後回しになりがちな場所です。
しかし、台風による屋根材の飛散や支柱の損傷は、ちょっとした緩みや劣化が原因で起こることが少なくありません。
だからこそ、普段からできる対策として、ボルトの増し締めや周囲の整理整頓、屋根材ホルダーの設置など、できることから始めておきましょう。
また、新設を検討中の方は、風に強い構造や補強のしやすさを基準に選ぶことで、台風による被害を効果的に抑えることができます。
茨城県で外構工事を手がけるリバーガーデンでは、お客様の暮らしや地域環境に応じた、台風に強いカーポート対策をご提案しています。
「今のままで大丈夫かな?」と不安に感じている方や、「これからカーポートを設置したい」と考えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。